大公妃になった魔塔主

最年少にして最強と名高い第13代魔塔主レイシア・カメリア。 「人間の仮面をかぶった悪魔」「血も涙もない無法者」など様々な呼び名で呼ばれた彼女は、自分の人生に不満はなかった。 弟のように育てた愛弟子の裏切りにより、アークハルト大公妃の身体に魂が飛ばされるまでは…。 大公妃は、大公邸の中では厄介者のうえに、魔法が使えない身体をもつ魔力不適合者。 一刻も早く自分の身体に戻り事件の真相を知るために、レイシアは体質改善の薬を作りはじめる。 ちょうど通りかかった大公邸の騎士に協力を仰ぎ薬の材料集めをしていたレイシアだが、 ある時その騎士がアークハルト大公、カーリックス本人だと気がつき――？ カーリックスはレイシアの正体を突き止めるべく自分の身分を偽ることを決意し、 レイシアも彼の正体に気づきながらも、円滑な労働力需給のために、知らないふりをする。 それぞれの目的を持ちながら行動を共にする二人。様々な出来事を経て、次第に惹かれ合っていき…。 レイシアは大公妃の体から抜け出し、元の完璧な自分の体へ戻ることができるのか？ 魔塔主から魔力不適合者になってしまったレイシアの「自分の身体探し」プロジェクト！